イルカとクジラの違い・ヒゲクジラ類とハクジラ類の違いについて
イルカとクジラは哺乳類
日本政府は未だクジラ類を魚と同じ水産物と考え、野生動物として扱っておりませんが、イルカやクジラは私たちと同じように肺で呼吸し、母乳で子を育てる哺乳類です。
彼等は人と対等かそれ以上の脳細胞を持ち、人間以上に親密な社会関係を営みます。
イルカはクジラの仲間
イルカはクジラ類と同じ「クジラ目」に属する、クジラの仲間です。
クジラ目はヒゲクジラ亜目とハクジラ亜目に分かれており、
私たちが強くクジラと認識する種・・・例えばミンククジラやザトウクジラは
クジラ目ヒゲクジラ亜目に属し、「イルカ」と呼ばれる種はクジラ目ハクジラ亜目に属します。
- ヒゲクジラ亜目(Mysticeti)
- セミクジラ科(Balaenidae)3種
- コセミクジラ科(Neobalaenidae)1種
- ナガスクジラ科(Balaenopteridae)6種
- コククジラ科(Eschrichtiidae)1種
- ハクジラ亜目(Odontoceti)
- マッコウクジラ科(Physeteridae)1種
- コマッコウ科(Kogiidae)2種
- イッカク科(Monodontidae)2種
- アカボウクジラ科(Ziphiidae)19種
- マイルカ科(Delphinidae)33種
- ネズミイルカ科(Phocoenidae)6種
- ガンジスカワイルカ科(Platanistidae)2種
- アマゾンカワイルカ科(Iniidae)1種
- ラプラタカワイルカ科(Pontoporiidae)2種
イルカとクジラの違いについて
ヒゲクジラ亜目とハクジラ亜目には大きな違いがありますが、イルカとクジラの分類でははっきりとした基準がありません。
例えば、「whale」はそのまま「クジラ」を意味しますが、
Killer whale(オルカ、シャチ)はクジラ目ハクジラ亜目マイルカ科に属するイルカの仲間です。
また、オルカはゴンドウクジラ類とも分類され、従来の「体長4m以上はクジラ」という説では
最大体長9.8mに達するオルカはクジラとなりますが、
オルカの研究者は「オルカはクジラではなくイルカの仲間である」としています。
日本でベルーガ(Beluga)と親しまれるクジラ目ハクジラ亜目イッカク科の大きな白いイルカは
和名をシロイルカとされていますが、英名では「White whale」です。
クジラ目ハクジラ亜目マイルカ科のハナゴンドウをハナゴンドウクジラと呼ぶ人も入れば、
ハナゴンドウイルカと呼ぶ人もいます。
ハナゴンドウの英名は Risso's Dolphin で、 体長は「体長4m以上はクジラ」以下の1.6〜3.8mです。
また、ハナゴンドウはゴンドウクジラ類には入らず、外洋性イルカ類とされています。
つまりイルカとクジラの分類には和名も英名も関係なく、かなり曖昧なのです。
ヒゲクジラ類とハクジラ類の違いについて
ヒゲクジラ類とハクジラ類の大きな違いは、名前の示す通り、
ハクジラ類には歯があり、ヒゲクジラ類には歯がないことです。
ヒゲクジラ類には歯の代わりにクジラヒゲ(上の右の写真)があります。
ハクジラ類の噴気孔は一つですが、ヒゲクジラ類の噴気孔は二つです。
ハクジラ類でもマッコウクジラは独特で、左前頭部にS字型の噴気孔が一つあります。
また、イルカを含むクジラ類の噴気孔は人間に例えると鼻孔に当たります。
クジラ類はパキケタスなどの「ムカシクジラ」と呼ばれる4本足を持った陸の動物でした。
それが海で暮らすようになり、海の生活に対応できるよう、体を進化させてきました。
イルカやクジラの体には骨盤の名残と思われる、どの骨とも繋がらない骨が残っている種もあり、
胸ビレの中には5本の指の骨があります。
ヒゲクジラ類の外部形態
吻:鼻面。頭骨の上顎もさします。
クジラヒゲ:
上顎の内側に垂れ下がるケラチン質の板。歯の代わりに餌をとらえるのに用いられます。
ヒゲ板の密度や房毛の粗さは種によって異なり、ヒゲ板の数や幅、長さの比率などと合わせて
種の同定の規準になっているそうです。
ウネ:
一部のヒゲクジラ類に見られる、多数の長い溝。顎の先端から後方へ伸び、ヘソの付近まで達します。
(ヒゲクジラ類でもウネのない種があります)
尾柄:
クジラ類とジュゴンの背ビレと尾ビレの間の側扁した部分、尾ビレの付け根の細い部分、
尾の直前、尾と体をつなぐ部分をさします。
(ジュゴンはクジラ目ではなく、海牛目に分類されます)
ハクジラ類の外部形態
クチバシ、または吻:
クチバシ、または鼻面。頭骨の上顎もさします。
ヒゲクジラ類の場合ではクチバシではなく、「吻」と呼びます。(クチバシがないので)
口唇線:
ヒゲクジラ類の場合では、この口唇線を縁取るように「クジラヒゲ」があります。
クジラヒゲとは、ヒゲクジラの上顎の内側に垂れ下がるケラチン質の板で、歯の代わりに
餌をとらえるのに用いられます。
溝:
一部のヒゲクジラ類では、この辺りに多数の長い溝があり、これを「ウネ」と呼びます。
ウネは顎の先端から後方へのび、ヘソの付近まで達します。
脇窩(えきか):
人間で言う「脇の下」にあたり、海棲哺乳類ではヒレの下をさします。
尾柄:
クジラ類とジュゴンの背ビレと尾ビレの間の側扁した部分、尾ビレの付け根の細い部分、
尾の直前、尾と体をつなぐ部分をさします。




